浮気・不倫調査ブログ
・調査員のヒトリゴト-25
「うわぁぁぁぁぁぁぁ」
僕とM君は、ため息まじりの悲鳴をあげました。
何故なら、対象者が勤める勤務先が内在するビルの出入口が多すぎるからです。
勤務先から開始する場合は、基本的に下見調査を行うのですが、その下見調査時に、僕と
M君はこの案件に少し絶望しました。
だって、調査員2人では、カバーしきれない出入口の数なのですから。
しかし、僕達は、焦りません。
こういった建物の過去にも経験していますし、不可能な事はないと信じているからです。
まずは、この難攻不落の勤務先ビルをどうやって攻略していくのか、話し合いです。
○○にいたら、こことあそこは確認出来んじゃない?
○○と○○なら、8割は行けそうだね。もう○○は使わないでしょ!と、消去法で、対象者が使うであろう出入口と、使わないであろう出入口を見極めます。
まぁ、探偵ならこの程度の見極めは楽勝です。
(時折、消した出入口から出ていたパターンもあるあるですが…)
その中で、二人手分けをして、8割方確認出来る位置で、張り込みを行います。
この案件の場合、車輛で動くことが少ないとの前情報があったので、タクシー等の車輛が来た時の対応は、考えていません。
車輛も考慮すると、二人では難しいビルは山ほどあります。
ましてや、勤務先となると、可能であれば張り込んでいる姿を見られたくありません。
勤務先で退勤するところを確認して終了ではありませんからね。
そこから、調査が開始するのです。
この案件では、僕とM君は真逆の位置での張り込みです。
この場合、如何に迅速に連絡をとれるのかが、重要となります。
張り込み初めて、2時間程で、僕の張り込んでいる出入口より対象者が現れました。
すぐさま、M君に連絡します。
基本的に、探偵は東西南北で会話をします。
○○の出入口から出て、北へ向かっています。○○から南歩いて左折、東です。とか
右左だけじゃ伝わりづらい部分もあるからです。
その為に、普段から地図をしっかり見て、現在位置と周辺の建物関係、現場で東西南北の
方向は無意識に理解しています。