浮気・不倫調査ブログ
・矛盾-2
依頼者様の返答に関して、少し疑念を抱いているものの、調査依頼をされた以上、
そこから得られる情報から推理ではないですが、依頼者様の悩みや問題のに解決に尽力していくしかありません。
プロは何でも出来るからプロではありません。
目的に沿ったものを完遂しようとする技術を持っているからプロであって、
もちろん、依頼者様の為であれば、依頼者様自身にも目を向けるのは当然ですね。
当日、調査対象者の勤務先から調査を開始する。
比較的大きなオフィスビルではありますが、セキュリティゲートを潜らないといけない構造となっており、
ゲートを含めれば、夜間の通用口のみで駅も比較的近にあります。
有事に備えて、タクシーや送迎車に対応出来るように車輛班を配置につけると、
張り込みを開始。
ビル関係者の退勤時間なのだろうか、ぞろぞろと後にする人物達の中に調査対象者はいない。
資料を再確認する調査員達。
確か、資料では、残業はなく、すぐに出てくるとの情報を得ている。
若干のラグはしょうがないとして、この時点から約2時間、調査対象者は出て来なかった。
辺りが暗くなっている頃に通用口から退勤した調査対象者を確認した調査員は、すぐに他の調査員に連絡を行い、追跡を行う。
そして、その連絡の中には更に疑問点もあった。
調査対象者が強い警戒をしているのである。通用口から出た調査対象者は、すぐに出る訳ではなく、
出入口付近で周囲を見渡し、駅とは逆方向へ向かう行動をとれば、曲がり角でUターンをする。
通用口から出て来た調査対象者の目が、仕事が終わった!疲れた!という目ではなく、
探すような細めの鋭い目となっていたことに気づいた調査員は、追跡ではなく、観察出来る位置へと移動して、
調査対象者の行動を確認する。
不可解な行動から、駅方向へと歩き出した調査対象者は先ほどとはうって変わって、軽い足取りで進行する。
明らかに、勤務先付近に居る誰かを探すような感じであった。